問題文
現場における鉄筋の加工・組立ておよび継手に関する次の記述のうち、不適当なものはどれか。
- 帯(鉄)筋やあばら筋(スターラップ)を加工する場合に、その末端部に135°フックを設けた。
- 疲労を受ける部位の主(鉄)筋と帯(鉄)筋を組み立てる場合に、疲労強度を確保するため、鉄筋の交点の要所を溶接して組み立てた。
- 鉄筋をガス圧接により接合する場合に、曲げ加工部の近傍を避けて行った。
- ガス圧接を行った場合に、超音波探傷によりガス圧接部の検査を行った。
解答と解説
解答
2.疲労を受ける部位の主(鉄)筋と帯(鉄)筋を組み立てる場合に、疲労強度を確保するため、鉄筋の交点の要所を溶接して組み立てた。が不適切である。
解説
1.帯(鉄)筋やあばら筋(スターラップ)を加工する場合に、その末端部に135°フックを設けた。
帯筋やあばら筋の端部にはフックを設けなければならない。フックの形状は135°または180°が原則である。角度が大きいほど定着効果が大きくなる。
2.疲労を受ける部位の主(鉄)筋と帯(鉄)筋を組み立てる場合に、疲労強度を確保するため、鉄筋の交点の要所を溶接して組み立てた。
組立て時、熱影響によって劣化する恐れがあるため交点は溶接してはならない。通常0.5mm~0.8mmの焼きなまし鉄線を用いて緊結する。
3.鉄筋をガス圧接により接合する場合に、曲げ加工部の近傍を避けて行った。
ガス圧接継手は、接合面を研磨した鉄筋を突合せ、酸素・アセチレンガスで加熱し軸方向に加圧して接合する継手である。鉄筋を加圧するためにはある程度の長さの直線部が必要となる。
ガス圧接は鉄筋の直線部で行い、曲げ加工部およびその近傍を避ける。
4.ガス圧接を行った場合に、超音波探傷によりガス圧接部の検査を行った。
溶接継手部の検査は全数検査と抜き取り検査がある。外観の目視は全数検査とし、超音波探傷による検査は抜き取り検査とする。
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