鉄筋コンクリートのひび割れについて(平成29年問14)

問題文

  一般の鉄筋コンクリートの各種部材に発生するひび割れに関する次の記述のうち、不適当なものはどれか。

 

  1. 床スラブにおいて、コンクリート打込み後の沈下によるひび割れは、鉄筋の上部に生じやすい。
  2. 開口部を有する壁において、乾燥収縮によるひび割れは、開口部の隅角部から斜めに生じやすい。
  3. 部材によらず、鉄筋腐食によるひび割れは、鉄筋に沿って生じやすい。
  4. 両端が強く拘束されている部材において、アルカリシリカ反応によるひび割れは、亀甲状に生じやすい。 

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解答と解説

解答

4.両端が強く拘束されている部材において、アルカリシリカ反応によるひび割れは、亀甲状に生じやすい。 が不適当である。

 

 

解説

1.床スラブにおいて、コンクリート打込み後の沈下によるひび割れは、鉄筋の上部に生じやすい。

 コンクリートの打込み後、フレッシュコンクリートは、ブリーディング水が浮き上がったり、骨材が沈下したりする。このとき、床スラブ内の鉄筋によって拘束されるため沈下が生じない。一方鉄筋のない部分は沈下が生じ、引張力が発生してひび割れが発生する。

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参考文献:コンクリートの沈下によるひび割れ大全集【特徴・要因・メカニズム・予防】 | コンクリートメディカルセンター

 

2.開口部を有する壁において、乾燥収縮によるひび割れは、開口部の隅角部から斜めに生じやすい。

 開口部を有する壁は、無開口部に比べてコンクリートの乾燥収縮に伴うひび割れが生じやすい。また、そのひび割れは開口部の隅角部から発生し始め、斜め方向に生じやすい。

 

3.部材によらず、鉄筋腐食によるひび割れは、鉄筋に沿って生じやすい。

 鉄筋の腐食により膨張するため鉄筋に沿ってひび割れが生じる。

 

4.両端が強く拘束されている部材において、アルカリシリカ反応によるひび割れは、亀甲状に生じやすい。 

 アルカリシリカ反応によるひび割れは、壁の場合、亀甲状にひび割れが発生しやすいが、柱部材や梁部材のように両端が拘束されている部材の場合、拘束されている面に直角方向に、つまり部材の主筋方向に、直線状のひび割れが発生しやすい。 

 

分野ごとの過去問まとめへのリンク

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